脂質の消化管機能調節作用 /日本油化学会誌 / 46 巻 (1997) 10 号

 

著者情報
 
ジャーナル フリー

1997 年 46 巻 10 号 p. 1237-1246

詳細
  • 発行日: 1997/10/20 受付日: 1997/05/02公開日: 2009/10/16 受理日: 1997/08/20[早期公開] 公開日: - 改訂日: -

抄録

食事脂質は, 消化管の中において, 吸収される前に粘膜細胞に受容され, 消化管ホルモンの分泌を促進する。

分泌が刺激されるホルモンとしては, コレシストキニン, セクレチン, エンテログルカゴン, ペプチドYYなどである。

また, 食餌脂質は消化管神経叢も刺激する。

これらは, 相互作用しながら, 膵外分泌, 胃酸分泌, 胃排出速度や小腸粘膜増殖などの消化管機能を調節している。

また, 脂質は粘膜細胞のイコサノイド産生を変化させることで, 炎症性腸疾患や, 大腸がんの病態にも影響を与えている。

 

f:id:chonaisaikincontrol:20190413161918p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190413161923p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190413161942p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190413161949p:plain


f:id:chonaisaikincontrol:20190216153031p:plain





消化管癌の一次予防 /日本消化器病学会雑誌 / 109 巻 (2012) 7 号

本記事は、腸内細菌叢(腸内フローラ)に関連する”日本内科学会”の発表記事を皆様にお伝えするために書いてます。

 

笹月 静津金 昌一郎
著者情報
ジャーナル フリー

2012 年 109 巻 7 号 p. 1133-1138

詳細
  • 発行日: 2012 年 受付日: 2012/05/02J-STAGE公開日: 2012/07/05 受理日: 2012/05/15[早期公開] 公開日: - 改訂日: -

 

妙録

癌の一次予防について考えるとき,国際的にはWHOや世界癌研究基金(WCRF)と米国癌研究協会(AICR)による評価報告書,また,国際癌研究機関(IARC)による喫煙の評価が有用である。

日本人におけるエビデンスを求める場合は,日本人を対象とした研究を総括・評価することを目的とした研究班による要因の評価の一覧がこれに相当する。

消化管癌について食事要因のみではなく,喫煙や感染がリスク要因として関わっている一方,予防要因として確実なのは食事要因ではなく,運動(結腸癌)のみである。

癌予防に寄与する要因について,生活習慣改善を促すための知識の普及と,未解明の要因の探求が今後必要である。

 

f:id:chonaisaikincontrol:20190413161558p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190413161603p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190413161608p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190413161616p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190216153031p:plain

炎症性腸疾患患者のQuality of Lifeと食事に関する問題 /静脈経腸栄養 / 20 巻 (2005) 2 号

 本記事は、腸内細菌叢(腸内フローラ)に関連する”日本内科学会”の発表記事を皆様にお伝えするために書いてます。

著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 20 巻 2 号 p. 2_57-2_65

詳細
  • 発行日: 2005 年 受付日: -公開日: 2006/12/27 受理日: -[早期公開] 公開日: - 改訂日: -

 妙録

炎症性腸疾患 (潰瘍性大腸炎クローン病) 患者の多くが食事療法や栄養療法をおこなっているが、それに伴う心理社会的問題はQOLに影響していると予測される。

そこで、質問紙法によって炎症性腸疾患患者のQOL、栄養や食生活に関する問題、およびそれらの関係について明らかにすることを目的に研究を行なった。

対象者は潰瘍性大腸炎262名、クローン病453名、計715名である。

SF-36の平均値は特に「全体的健康感」と「日常役割機能 (身体)」、「社会生活機能」が低かった。

生活満足度は、男性クローン病患者で低かった。

クローン病では潰瘍性大腸炎よりも脂肪や食物繊維、肉類を制限している割合が高く、81%が経腸栄養法を施行していたが、低体重者 (BMI≦18.5) の割合は高かった。

食事制限が影響する諸問題は、クローン病の方が多かったが、QOLとの相関はむしろ潰瘍性大腸炎の方が高かった。

両疾患とも食事に関することはQOLに影響しており、栄養に関するセルフケアヘの援助や精神的なサポートがQOLを高める上での重要なポイントとなることが示唆された。

 

f:id:chonaisaikincontrol:20190413161019p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190413161025p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190413161038p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190413161045p:plain

         f:id:chonaisaikincontrol:20190413161057p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190413161130p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190413161140p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190413161150p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190413161156p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190216153031p:plain










 

 

 

 

 

 

大腸癌(直腸癌を含む)の疫学 日本内科学会雑誌 / 96 巻 (2007) 2 号

 

本記事は、腸内細菌叢(腸内フローラ)に関連する”日本内科学会”の発表記事を皆様にお伝えするために書いてます。

 

吉原 正治日山 亨田中 信治
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 96 巻 2 号 p. 200-206

 
詳細
  • 発行日: 2007 年 受付日: -公開日: 2012/08/02 受理日: -[早期公開] 公開日: - 改訂日: -

 

抄録

近年大腸癌死亡数が増加している。

2004年の年齢調整死亡率で癌の部位別の順位では男性第4位,女性第1位である。

年齢調整死亡率はこの最近は横ばい傾向がある。

大腸癌の発生部位では直腸は減少し,右側癌の割合が増加している。

大腸癌の増加には環境要因の影響が大きく,食事やライフスタイル関連の危険因子として,赤身肉,加工肉,肥満などがあり,予防因子として,身体活動,野菜などがある。 

 

f:id:chonaisaikincontrol:20190406150231p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190406150237p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190406150246p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190406150252p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190406150259p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190406150304p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190216153031p:plain

上部消化管疾患の栄養療法 日本消化器病学会雑誌 / 104 巻 (2007) 12 号

 

本記事は、腸内細菌叢(腸内フローラ)に関連する”日本内科学会”の発表記事を皆様にお伝えするために書いてます。

 

古田 賢司足立 経一
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 104 巻 12 号 p. 1698-1706

詳細
  • 発行日: 2007 年 受付日: 2007/09/23公開日: 2007/12/05 受理日: 2007/09/26[早期公開] 公開日: - 改訂日: -
抄録

古くは病気の治療といえば食事療法が中心であったが,近年の医療のめざましい進歩により食事(栄養)はあまり重要視されなくなっていた。

しかしながら,最近,改めて疾患治療における栄養の重要性がクローズアップされ,各医療機関に栄養サポートチームが設置されるなど医療従事者の栄養に対する認識が変わりつつある。

われわれの専門である消化器領域の中でも,胃食道逆流症,機能性胃腸症,Barrett食道腺癌など日本人のライフスタイルの変化,とくに食生活の変化がその発症に影響を及ぼしていると考えられる疾患が増加している。

われわれ消化器医も食事(栄養)の重要性を再認識し,消化器疾患と食事(栄養)との関係をよく理解しておく必要があると考えられる。

f:id:chonaisaikincontrol:20190406145805p:plainf:id:chonaisaikincontrol:20190406145802p:plain



 

f:id:chonaisaikincontrol:20190216153031p:plain

 

 

 

 

 

 

ヒト炎症性腸疾患の病態 マウスモデルから得られた知見と未解決の問題 日本臨床免疫学会会誌 / 37 巻 (2014) 4 号

本記事は、腸内細菌叢(腸内フローラ)に関連する”日本内科学会”の発表記事を皆様にお伝えするために書いてます。

 
久松 理一
著者情報
 
ジャーナル フリー

2014 年 37 巻 4 号 p. 310a

 
詳細
  • 発行日: 2014 年 受付日: -J-STAGE公開日: 2014/10/07 受理日: -[早期公開] 公開日: - 改訂日: -
 
抄録

 ヒト炎症性腸疾患は潰瘍性大腸炎クローン病に分類され,現在日本を含めたアジアで増加傾向にある。

病態としては疾患感受性遺伝子,食事や衛生状態などの環境因子,腸内細菌のバランスなどが複合的に関与し腸管の免疫学的恒常性が破綻して慢性炎症が生じると考えられている。

今日さまざまな薬剤誘発性マウス腸炎モデルや遺伝子改変マウス腸炎モデルが病態解析や治療標的探索に用いられている。

本セッションではマウス腸炎モデルによって得られた腸管免疫学の基本的な知見と炎症性腸疾患発症メカニズムを紹介するとともに,マウスモデルではいまだに解決されていないヒト炎症性腸疾患における課題についても検討したい。 

 

 
 
 

食後の吸収率低下の回避を目的とした新規製剤の開発 Drug Delivery System / 25 巻 (2010) 4 号

本記事は、腸内細菌叢(腸内フローラ)に関連する”日本内科学会”の発表記事を皆様にお伝えするために書いてます。

 
 
高pH溶解型腸溶性高分子の利用
丹野 史枝佐久間 信至小久保 宏恭山下 伸二
著者情報
 
ジャーナル フリー

2010 年 25 巻 4 号 p. 384-391

 
詳細
  • 発行日: 2010 年 受付日: -公開日: 2010/11/05 受理日: -[早期公開] 公開日: - 改訂日: -

https://chonaisaikincontrol.hatenablog.com/entry/2019/04/06/144038?_ga=2.36920612.583308704.1554529248-129377330.1554529248

 

抄録

近年の医薬品開発では,消化管からの吸収性に及ぼす食事の影響,特に食後の低吸収性が問題視されている。

その主な要因は,薬物と消化管内容物との物理化学的な相互作用である。

消化管内移動に伴って食事成分は消化・吸収されることから,小腸下部では薬物と食事成分との相互作用は軽減されることが期待される。

そこで,小腸下部ほど小腸内pHが上昇する事実に着目し,高pH溶解型の腸溶性のセルロース誘導体を用いた小腸下部への薬物デリバリー技術を開発した。

本技術により,食後の低吸収性が解消されることが動物実験を通して確認された。

 

f:id:chonaisaikincontrol:20190406144548p:plainf:id:chonaisaikincontrol:20190406144552p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190406144558p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190406144604p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190406144617p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190406144621p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190406144626p:plain

f:id:chonaisaikincontrol:20190216153031p:plain