2019-04-06 ヒト炎症性腸疾患の病態 マウスモデルから得られた知見と未解決の問題 日本臨床免疫学会会誌 / 37 巻 (2014) 4 号 本記事は、腸内細菌叢(腸内フローラ)に関連する”日本内科学会”の発表記事を皆様にお伝えするために書いてます。 久松 理一 著者情報 久松 理一 慶應義塾大学医学部 消化器内科 ジャーナル フリー 2014 年 37 巻 4 号 p. 310a DOI https://doi.org/10.2177/jsci.37.310a 詳細 発行日: 2014 年 受付日: -J-STAGE公開日: 2014/10/07 受理日: -[早期公開] 公開日: - 改訂日: - 抄録 ヒト炎症性腸疾患は潰瘍性大腸炎とクローン病に分類され,現在日本を含めたアジアで増加傾向にある。 病態としては疾患感受性遺伝子,食事や衛生状態などの環境因子,腸内細菌のバランスなどが複合的に関与し腸管の免疫学的恒常性が破綻して慢性炎症が生じると考えられている。 今日さまざまな薬剤誘発性マウス腸炎モデルや遺伝子改変マウス腸炎モデルが病態解析や治療標的探索に用いられている。 本セッションではマウス腸炎モデルによって得られた腸管免疫学の基本的な知見と炎症性腸疾患発症メカニズムを紹介するとともに,マウスモデルではいまだに解決されていないヒト炎症性腸疾患における課題についても検討したい。